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藤本院長のカウンセリングルーム

眼瞼下垂について

今回は、眼瞼下垂、中でも健康保険と美容外科治療の分かれ道、そしてその分かれ道から迷子になってしまう患者さんについて書こうと思います。

眼瞼下垂を調べると

・瞼が下がった状態
・原因は筋肉、神経、皮膚のたるみ
・健康保険で治療が可能

などと出てくると思いますし、メディアでここ数年こぞって取り上げるようになったのも、健康保険適応の範囲の話です。
実際に大学病院時代には、眼瞼下垂症の手術をほぼ毎日行っていましたから、そんな時代の流れはよく認識しています。

肩こり頭痛、おでこのしわ、眼精疲労、などなどあらゆる不定愁訴がこれを原因に起こってくるというような見方もありますし、実際そうであることもあります。
美容外科領域では、目を開く目的の手術として、慣例的に眼瞼下垂という手術名として行っておりますが、ここには当然ながら病気を治すという概念はありません。
黒目をより上まで見えるようにして、目力をアップさせ、目を大きく見せるキラキラという目的で行っています。

保険と美容、両方で眼瞼下垂を手術してきた人間として、保険と美容のはざまで迷子になる患者さんは、

①手術を受ける前にどちらに行っていいか迷う患者さん

②保険で治療しているが、見た目のこだわりが強く、保険の範囲で何度も修正を希望する患者さん

③美容で手術を行ってから、見た目を気にして何度も修正を希望する患者さん

④美容で手術を行ってから、機能的に問題が生じて保険で直してほしいと希望する患者さん

といったところでしょうか。

それぞれがどう迷い、どうしたらよいかですが、

①の方は保険と美容の目的を理解できていないので、まずは自分の目的をはっきりしましょう。保険はあくまで病的に瞼が開かない(黒目に半分くらいかかってしまう)、そのための身体的症状が辛いということを治すことを目的とします。
「自分は眼瞼下垂かしら?」という人がよくいますが、日常生活上なにか辛いことがないのでしたら、健康保険で治す眼瞼下垂ではないと思うのが自分の考えです。
眼瞼下垂の症状が当てはまり、なおかつ目が開きにくいと感じる方はまず、形成外科にかかってみましょう。
見た目を良くしたい、目も開きたいが、二重の幅やライン、瞼の形にこだわりたいという方は美容外科を受診してください。

①とかぶりますが、②の患者さんは主治医がある程度のところまでは希望に沿って修正してくれるかもしれませんが、保険でやる以上、目的はあくまで病的な状態の治療です。
開くという最低限の目的と、ある程度の見た目の満足度が達成できたら、多少は妥協が必要でしょう。
あまりに見た目にこだわって保険の範囲内で修正を求めてしまうと、それは目的が違ってしまいます。
保険の範囲で治療を行っている形成外科医も、もちろん見た目も満足してほしいと考えますから、一生懸命に希望に添おうとします。自分もそうでした。
しかし、あまりに要求が強く細かいと、これ以上は保険の範囲でやっていていいのかと、悩むことになります。
なぜなら保険診療はすべてが自己負担ではないですから。

③はとことん主治医と相談して、できうる範囲で目的を追及されればよいと思います。ですが、できることに限界はありますから、そこは主治医とよく相談してください。

④これは困ることですね。自費で行った合併症治療に対して、保険で治療できるかはその程度によることがあります。
開きを良くしようと手術したら開きは変わらなかったが、傷だけ赤みが気になるとかですとなかなか厳しいかもしれませんが、逆に開きが以前よりも悪くなってしまったというのでは保険で行ってもらえるかもしれません。
そのあたりの明確な線引きはないので、程度や状況によると考えた方が良いでしょう。

このように、眼瞼下垂という手術は美容外科でやっても、健康保険で行っても、同じような内容の手術を行うのですが(多くは挙筋腱膜やミュラー筋を処理する手術なので)、目的によってこだわるところに差が出ますから、最初に行くところはよく考えたほうが良いですね。
当院は、自費診療のみのクリニックですが、病的に開かない方から、見た目にこだわりたい方まで、迷っている全ての患者様に、開きと見た目を満足していただけるように心がけて手術しています。

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